日本最大欅材の 一本彫御前立不動尊

御前立不動王

ここ永昌院の御本尊様は、時期に御前立不動明王と伝えられており、その霊験は昔から遠近に聞こえています。この霊像を基に、けやき材をもって我が国最大の一本彫り大不動明王像を勧請されています。
像は猛炎の中、岩盤上に怖いお姿で立っておられ、身丈は六尺三寸、総高十二尺という真に日本一の不動明王であり、その御手には剣と縄を持っておられ、右手の剣は第一義に智慧の剣、第二義に降魔の剣といい、人々の煩悩を断ち切るという慈悲の表れでもあるのです。縄で縛っても降伏しないものは、剣で煩悩を断ち切ったうえで、大縄で縛って導くという意味です。また後背の火焔は不動明王の固い誓願を表したもので、仏師宗護・基栄父子が渾身ののみを奮って彫り上げた威勢溢れる御姿であり、胎内には寺院再興を守護した成田山御前立不動尊が納められています。
矜 羅童子・制多 童子を脇に従え忿怒相で火生三昧に住する不動明王は衆生の煩悩を除き、障難を打ち砕くという慈悲深い御本尊様です。